第36回月例展 熊楠とゆかりの人びと第19回「音窪熊助」


イベント詳細


田辺市の山村地域である中辺路町高原や平瀬に住み、農林業などに従事しながら、珍しいスミレやコケなど貴重な生物を採取し、それらを長年にわたって南方熊楠に送り届けた音窪熊助。南方熊楠の信頼も厚く、訪問客のほとんどを追い返す南方家で、熊助が来訪した時には熊楠自身が出迎えたといわれています。
熊楠からの手紙の内容などをパネル化するとともに、当時の手紙や熊助が届けたスミレと同種の標本、熊助が採取したスミレについて牧野富太郎の鑑定書など関連の資料展示を行い、南方熊楠と音窪熊助との関係をご紹介いたします。
■展示内容
◆山林づくりの先駆者・音窪熊助と音窪山
◆熊助と熊楠の出会い・交流
◆熊助が発見した果実ミヅゴケ(キシウミヅゴケ)や日本初の「ヂアステル・ミケリアヌス」
◆その他の交流
■展示・掲載予定資料
◇南方熊楠書簡・葉書(音窪家蔵)
◇南方熊楠自筆日記
◇南方熊楠所蔵植物標本
◇画像“キシウミヅゴケ”
◇雑誌『動物文学』昭和12年3月号
◇南方熊楠宛宇井縫蔵書簡
◇牧野富太郎による植物鑑定書
◇関連図書など
■説明会
●日時 6月22日(土)・7月7日(日)両日とも14時~
●講師 浜岸宏一(南方熊楠顕彰館館長)
■人物紹介
◇音窪熊助(おとくぼ・くますけ)
明治6(1873)年、現田辺市中辺路町大内川に生まれる。明治末期二川村高原(現田辺市中辺路町高原)で宿屋を営み、同地で発見の珍しいスミレを届けて南方に知られる。その後富里村平瀬(現田辺市平瀬)に住み、農業に従事するかたわら、山林経営にあたる。変った植物が目に止れば南方邸へ送付し、時には持参した。昭和39(1964)年、92歳で死去。
※〔紀南文化財研究会編『改訂南方熊楠書簡集』(平成20年3月)〕より

会期 2013年6月8日(土)~2013年7月7日(日)
時間 10:00~17:00(最終入館16:30)
会場 南方熊楠顕彰館
休館日 6/10(月)・11(火)・17(月)・24(月)・25(火)・7/1(月)
入館料 無料